結合型酸素と溶解型酸素

ヘモグロビンは、酸素と結合する性質を持つタンパク質で、
肺から全身へ酸素を運搬する役割を担っています。

 呼吸によって取り入れられた酸素と食事等で吸収された栄養、水分は、血管を流れる血液によって身体中に運ばれ、細胞に届けられます。

ここで重要なのが『全て(酸素・栄養)、水分に溶けている』ということです。

血液の中の赤血球には、ヘモグロビンという、酸素と結合する性質をもつタンバク質があり、肺から全身へ酸素を運搬する役割を担っています。

このヘモグロビンと酸素が結合すると『結合型酸素』と言われ、血液中の酸素の98%と言われています。赤血球の数に依存しますので酸素量には限界があり、 呼吸で沢山の酸素を摂り入れようとしてもなかなか増やすことは難しいのです。

血液中のもう一つの酸素として、水に溶け込んでいる『溶解型酸素』があります。従来は血液中2%と言われています。実際に細胞に運ばれる酸素はこの溶解型酸素です。

運ばれる仕組みとしては、血液を流れる血管の太さと血管の中で移動している赤血球の大きさに関係しています。

毛細血管の太さは、末梢では5ミクロンに対し、赤血球の大きさは7ミクロンあるので通過中につぶされたり、変形させられて赤血球から外れて、溶解型酸素となり、毛細血管からにじみ出て細胞に運ばれます。

身体の臓器で酸素使用量の第1位は『脳』、第2位は『心臓』、第3位は『腎臓』です。酸素の重要性を再確認して頂き、積極的に酸素を摂り入れられるよう工夫しましょう。