第13回講演会報告

開会の辞
坂 内 久 一 (杏林大学 名誉教授)
活動報告
松本高明(研究会 理事長)

第一部:講演会

司会:岩田 敏 氏 (国立研究開発法人・国立がん研究センター中央病院 感染症部 部長)

講演1:牧本 敦 氏
    「がんの子ども達が導いた四半世紀~理想の小児がん医療を求めて~」

牧本敦氏は、小児がんの子供達の診療と治療の発展にとりくんだ25年間の医師生活を振り返り、「理想の小児がん医療について」述べられた。また、海外の「小児がんセンター」の目標、理念、取り組みについて詳しく紹介された。我が国初の「小児がんセンター」を1日も早く設立し、日本とアジアの大切な子どもの命を守るための医療を開始し、国際協力活動を推進したいと切望された。

講演2: 難波美智代 氏「女性のからだ会議~新常識!子宮頸がん予防の現状と課題~」

難波美智代氏は、はじめにご自身の子宮頸がん患者であった経験をもとに、現在の活動を始めた経緯を話された。また、活動内容である「がんの予防医療を目的としたヘルスケア関する正しい知識の教育と普及」を詳しく説明された。子宮頸がんの健診を通して、自分のからだを大切にすることを伝え、命の尊さを教える活動は参加者に感銘を与えた。

講演3:比嘉 美佐子 氏「魅せる姿勢術~姿勢から心と身体の美と健康を提案~」

比嘉美佐子氏は姿勢からの心と身体の健康を提案し、美しい姿勢と歩き方は美と健康の近道であることを話された。骨盤呼吸、横隔膜ストレッチで酸素を一杯取り込み身体を活性化し、健康で美しい姿勢をつくるため、参加者全員が参加して骨盤呼吸の方法等を学んだ。

第二部:交流会

第2部の交流会は「鍵盤ハーモニカ隊」による演奏で開会した。

交流会は講師を交えた和やかな雰囲気のなか、南友里氏の「一滴の酸素」の独唱さらに時間の都合上第1部では実施できなかった比嘉美佐子氏による「歩き方の指導」は会を盛り上げた。また交流会は、講演演者や参加者々どうしの楽しい交流の場でもあった。

「がんを考える」をテーマにした今回の講演会は内容も充実しており、NPO法人QOLサポート研究会の目的とする「市民のQOLの向上」を進展させる成果を得たと確信した。次回も「がんを考える」というテーマからQOLを高める身体のケア方法や食事に関する講演を考えている。