アトピー性皮膚炎と酸素不足??
え?関係無いよね?アトピー性皮膚炎が悪化している時でも息は苦しくは無いよ?
と思われる方もいらっしゃるかと思います。
私は最初にこの事実を聞いた時には、全く自分ごととしてのイメージが湧かず、
理解が出来ませんでした。
しかし、酸素について勉強をし、自分の闘病生活を振り返り、
よくよく照らし合わせて考えてみると腑に落ちる点が多くありました。
現在では、どんな治療方法に舵を切ったとしても、自分も含めて、患者様のQOLを保ちながら、
着実に完治に向かって進んでいくには、とても重要な視点であると確信しています。
また、患者様を支えるケアラーの方も、患者様を支えるためには健康・元気が大切ですので、
ぜひ一度皆様で考えてみていただきたいです。
もっとはやく知っていたかった!と思う方を1人でも減らしたいと思っています。
●皮膚の毛細血管がもろくなっている
標準治療の第一候補に挙げられるステロイド外用剤を使用している場合、
炎症を抑えるための作用として、毛細血管を収縮させます。
つまり、健康な皮膚が育つために必要なものを運ぶルートが縮小されている状態となります。
➡︎酸素・栄養・ホルモン・免疫細胞の輸送ができない箇所が生まれる
➡︎酸素不足・栄養不足により、新しい細胞の増殖が上手くいかず、健康な皮膚が育ちづらい環境となる
➡︎新陳代謝、皮膚のターンオーバの乱れ
➡︎健康な皮膚が育っていない状況と、薬の作用が切れたタイミングに
アレルギー反応などの刺激が重なると、さらに皮膚状態が悪化してしまい、負のループへ突入。
さらに、免疫システムも上手に発揮されない状況のため、
患者様が“薬が効かない“と感じる事に繋がってしまいます。
●皮膚の炎症で姿勢が悪くなる
アトピー性皮膚炎の炎症が短いサイクルで悪化と寛解を繰り返している時の皮膚状態は、
ある時には皮膚が硬く、またある時にはとても薄くなっていたりと、
たった数日でも皮膚状態が変化します。
特に、滲出液が出ている状況下では痛みが酷く、なかなか思い切り身体を動かす事が出来ません。
痛みや痒みにジッと耐え忍ぶ時間が増えるため、身体の過緊張が続いてしまったり、
関節が固まっている様な感覚に陥ります。
精神的にも落ち込む瞬間が増えるため、ヤル気が低下し、縮こまってしまい、
身体を守る様な姿勢が増えます。
その結果、質の良い姿勢・呼吸が出来ずに酸素不足に繋がってしまいます。
●ぜんそく・花粉症
アトピー性皮膚炎の患者様は、喘息や花粉症を併発している方も多いと思います。
私は、どちらとも苦しみました。
本来であれば副交感神経に切り替わり、リラックスしているはずの時間帯に息が苦しくなってしまい、
座って夜を明かす事が何度もありました。
苦しい時の呼吸は、肩で呼吸をしている状態で、
その状態は気管支が収縮し、空気の通り道が狭くなっていて、酸素の取り込み量が減っています。
肩での呼吸は過緊張を生み出してしまい、内臓や横隔膜が固くなり、
自律神経が整うタイミングがありません。
そうこうしているうちに朝がやって来てしまった!という日も多くありました。
副作用は安全性が確認されているお薬にでも少なからずあるものです。
ステロイド外用剤については、抗炎症作用、つまり皮膚の炎症を良くするものであって、
アトピー性皮膚炎という病気の根本原因を治すものではないという事を頭に入れておくと、
同時進行で何をしたら良いかな?という事を考える必要性を感じていただけると思います。
私はこの事にもっと早く気がついていれば、、と心から思っています。
身体のある所では作用でもあり、ある所では副作用にもなりえるのがお薬です。
病気についてもお薬についても、正しく学んで、上手に付き合っていきたいですよね。